日本でも、もう報道されていると思うが、
最近アメリカでよく報道されているのが、
アメリカの大学に所属する中国人研究者二人が、
潜在的な農業テロ兵器とされる生物病原体を、
アメリカに密輸入しようとして逮捕された事件。
ちょうど今トランプ大統領がアメリカの大学の留学生達のビザを取り消したり、
帰国させたりしている時なので、
より問題視されていると思うが、
農業テロ兵器なるものがある事自体知らなかったので、興味が湧いた。
彼らが密輸しようとしていたのは “Fusarium Gramineatum” という病原菌で、
これは、大麦、小麦、とうもろこし等の作物に赤かび病 (穂枯れ病) を発症させ、
成長を阻害する農業テロ兵器になり得る菌として分類されており、
この赤かび病によって、
全世界で、毎年数十億ドル相当の被害が発生しているという。
見つけられたのは小さなビニール袋に入れられた小さな物体で、
豆粒よりも小さく見える。

こんな小さな菌でも増殖して、もし農地などにばら撒かれると、
どんどん広がって、穀物の収穫に影響を与え、
食糧危機にもなりかねない。
菌類は温度などの環境が整えば、二分裂によって急速に増殖するそうで、
大腸菌などは約 20 分で 2 倍にもなるそう。
だからこんな少量、と言っても侮れない。
これが下手すると、アメリカを食糧危機にしてしまうかもしれない怖さ。

培養するのは簡単らしいが、
農地を全て警備するのは物理的に不可能。
武器によるテロが起こった時は大問題になるが、
農業テロは、最初はわからず、
簡単に広範囲に広まってしまうので、テロとして非常に効果がある。
そして国境を超えて広がっていく可能性もあり、
阻止するのが難しく、
広がったら、最初はお手上げ状態になるらしい。
農業に関する病原菌だけでなく、
生物を兵器として利用した例は、今まで世界中にたくさんあり、
その恐ろしさは武器を超えている、と思われ、
利用されると、敵対国だけでなく、世界中に広まる可能性がある、ということで、
条約が結ばれている所も多々。
生物兵器は、核兵器や武器などに比べると、簡単に入手ができ、
ある程度の専門的な知識と、菌類を培養する設備があれば、
簡単にできるのだそう。
従来の化学兵器等に比べ、より破壊力(殺人力)が大きく、安価。
用いる量は、比較的コントロールしやすく、輸送や散布が容易なのが特徴。
また感染者が移動することにより、広範囲にわたって影響を及ぼす。
特に今は、丸一日あれば、世界のどこにでも行ける時代。
万が一の場合、想定を大きく超えた被害が発生する可能性がある。
それゆえテロなどに使われることが危惧されている。
そんな怖い農業テロ関連の病原体の密輸。
敵もさるもので、どうやって持ち込めるかを考えた末の策だっただろうが、
そんな小さなものをよくぞ見つけてくれたな、
とその素晴らしい仕事に脱帽!
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